マッケンジー法・症例ファイル

半年ほど前から左肩を水平内転するようなストレッチをするときに軽い痛みを覚えていたそうです。今年になって、その痛みが強くなりました。単純X線検査では肩峰の変性と、肩外転位での撮影では肩峰下腔狭小化が認められます。三角筋の後部、棘下筋、小円筋などの病態を疑う人もいるかもしれませんね…。

40代女性、スポーツインストラクターとして働いておられる左肘痛の患者さんです。最近、あまりこれといったきっかけもなく左肘外側が痛くなり、フライパンを振るときに左肘の外側に痛みが走ります。上腕骨外側上顆炎のようにも見えますが、マッケンジー法で評価した結果は……。

2週間ほど前からこれといったきっかけも無く、右股関節が痛くなり、太ももの前辺りにだるい感じを覚えるようになりました。歩く時やじっと立っていても右を振り返る時などに右股関節に刺すような痛みが走るようです。マッケンジー法により評価した結果は……。

音楽の教員をしておられ、昨年8月ころ、右肘の外側と内側の2箇所が痛くなりブロック注射を受けて1週間ほどはよかったそうです。その後、再び右肘の外側と内側が痛くなり、コップなど物を握ぎって持ち上げる動作や、音楽の指揮で手を振るなどの動作がしづらくなりました。

ある時、右母指がピーンとはねたようになって痛みを覚え、以後、右母指のMP関節あたりが痛くなり、昼間は手洗いを良くするため、夜間に湿布をしてましたが改善しません。職場の同僚の方々からはバネ指だろうと言われていたようです。評価している最中に痛みの部位や範囲が変わっていきます……結果は？

痛みがあるとき、運動はしない方が良いのでしょうか？歩きすぎて右膝が痛くなった時、お近くの整形外科の病院でヒアルロン酸を3ヶ月ほど右膝に打ってもらって良くなったそうです。ただ、いずれまた悪くなるだろうと宣告されたそうです。確かに右膝痛が再発しましたが、本当に膝の問題なのでしょうか……。

思い当たることはといえば、10月中旬に畑を耕す作業をした事くらいですが、その時から痛かったわけではないようです。10月下旬から雑巾絞りにような動作で右手関節尺側痛を覚えるようになりました。たしかにその部位に圧痛もあります。尺側手根屈筋腱の付着部周囲の症状のようにも見えますが……。

10日ほど前の朝から誘因無く腰の調子が悪い感じがあり、その後、腰の左側から左膝にかけての痛みを覚えられました。翌日、近くの整形外科に行って鎮痛剤などの処方を受けても改善せず、整骨院でしばらく治療を受けたそうですが、症状が全く改善しないため来院されました。

前回、右手首の痛みが腱鞘炎だと思い込んでおられた方で頚椎のエクササイズで症状が改善した症例をご紹介しました。今回は右中指の痛みを主訴に来院された40代女性のお話です。指が曲げ伸ばしの時にひっかかり、痛みが出る典型的な「ばね指（屈筋腱腱鞘炎）」のようです。

バドミントンのご経験があり、子供たちにバドミントンを教えています。5年ほど前から右手関節痛を覚えるようになり、この2年ほどはラケットを振れず、自分でバドミントンをすることができなくなりました。腱鞘炎と思って毎晩湿布をしていたそうです。ドケルバン腱鞘炎のようにも見えますが……。