マッケンジー法・症例ファイル

昨日は特に変わったこともなく、なんら思い当たることも無いのですが左下肢に痛みを覚えました。昨年、左股関節の手術を受けられたこともあり、手術との関連性がないかご心配のようです。「特に誘因無く」は本当にそうなのでしょうか…。

診察室に入って来られた時点で、真っ直ぐ立てません。おおよそ腰椎の伸展（腰をそらす）で症状が改善しそうな状態と判断できました。それから腰痛の経過は良好ですが、この方には腰痛の改善とは別に禁煙をしてもらいたいと考えました。

2ヶ月ほど前に鉄板に挟まれる事故に遭い、多発肋骨骨折などの外傷歴があります。症状は当初は他の痛みが強すぎて気づかれていなかったようですが、入院中より右小指しびれ、右上腕痛があったようです。

縫い物など何か作業をしているとしびれてくるけれど、休憩すると良くなる両手のしびれ。手根部（手の付け根あたり）を圧迫するとしびれが増悪し、特に左に顕著にあらわれます。手根管症候群に似ていますが、このような両手のしびれとむくみ感もマッケンジー法で評価するのでしょうか？

1週間前からこれといったきっかけもなく無く左示指のしびれを自覚しましたが徐々に前腕、手全体のしびれ感に拡大してきました。近医で、頚椎の単純Ｘ線写真、頭部MRI検査を受けましたが、いずれも異常なし。しびれは持続していて、日常生活ではとくに改善・増悪することは思い当たりません。

2週間前に、右下腿の痛みで来院した60代男性。腰椎を伸展（腰をそらす）ことで症状が改善する傾向が確認できたので、その旨ご説明し腰椎の伸展をホームエクササイズにしていましたが、実際には全く違うやり方のエクササイズをしておられました。

リハビリのスタッフの方で、お仕事柄、手首に負荷をかけるは比較的多いようです。1週ほど前から左手関節掌橈側（とうそく・親指側）の痛みを覚えるようになったそうですが、思い当たるようなきっかけはありません。

10年も前から両手のしびれがあるのですが、半年ほど前から右手のしびれが増悪し、最近になって母指の使いにくさを自覚するようになり、近医で筋電図検査を受け、手根管症候群を疑われています。マッケンジー法により評価した結果は……。

マッケンジー法の研修会では毎回実際の患者さんにご協力いただいてデモを行います。研修会パートＤ受講生の一人、右肘の痛みがあるKさんがデモ患者として協力していただきました。今回はマッケンジー法の研修会の様子を少々ご紹介したいと思います。

私が執刀する手術がある日のこと、オペ室の廊下を歩いていたときに、脊椎外科の先生となにやらお話し中のナース。聞くと、急に左下肢痛がひどくなり、どうしたものかと相談中。症状からはいわゆる坐骨神経痛ですが、5年ほど前から軽い左殿部痛はよく自覚していたようです。