マッケンジー法・症例ファイル

マッケンジー法の研修会では毎回実際の患者さんにご協力いただいてデモを行います。研修会パートＤ受講生の一人、右肘の痛みがあるKさんがデモ患者として協力していただきました。今回はマッケンジー法の研修会の様子を少々ご紹介したいと思います。

私が執刀する手術がある日のこと、オペ室の廊下を歩いていたときに、脊椎外科の先生となにやらお話し中のナース。聞くと、急に左下肢痛がひどくなり、どうしたものかと相談中。症状からはいわゆる坐骨神経痛ですが、5年ほど前から軽い左殿部痛はよく自覚していたようです。

4ヶ月ほど前からこれといった思いあたるきっかけもなく右肩甲骨の内側あたりに痛みを覚えるようになりました。近医で腹部エコー、CT、胃カメラなど様々な検査を受け全て異常なしとのことで、総合内科へ紹介をうけ、整形外科的疾患を疑われ紹介された患者さんです。

１年も前から続いている腰痛と左殿部痛。鎮痛剤も常用している状態で、ひどい時はロキソニンやリリカ75mgを一日3〜4回も内服していました。野球大会の最中に徐々に痛くなり、以後、立っている時の痛みが全くなくなることはなかったようです。マッケンジー法により評価した結果は……。

上を向くと左腕にしびれがあるという40代男性のお話です。この方、実は2年ほども前から上を向く（頚部後屈）ときに左上肢しびれを自覚していましたが、この2ヵ月ほどは左肩に痛みもあります。マッケンジー法ではどのように評価・治療を進めるのでしょうか……。