痛い場所が右股関節から右大腿に、そして今は下腿にと変わりました
整形外科専門医であり国際マッケンジー協会認定セラピストでもある私がどのようにマッケンジー法による患者さんの評価・治療を行うのかをご紹介するマッケンジー法・症例ファイル。
今回は右下腿の痛みで来院された80代男性のお話です。
一週間ほど前、草取りをしてから右股関節あたりが痛くなりました。その後、徐々に右大腿前外側あたりに痛みが移ったようです。お近くの整形外科にかかりレントゲンで異常なしと言われ、電気治療などをうけて、鎮痛剤を処方されたのですが、改善しないため来院されました。
来院時には右下腿の痛みのため歩けず、とりあえず車椅子で移動していただいてレントゲン撮影をすませ、画像を確認しメカニカルな評価ができないような重篤な病変がないことを確認しました。
車椅子に座った状態で右下腿の痛みは2点(考えうる最大の痛みが10点満点として)、立位でズキンと来るときは7点はあるようです。
現在は痛くてとても立位での可動域検査できませんので、症状とお伺いした情報から腰を横に動かす評価を先にしてみることにしました。
まずは壁の横に立っていただき、腰をゆっくりと左側に動かしてもらいます。
痛みが強くなります!
もどったらもとと同じレベルにもどるようです。
(RSGIS 下腿痛 I-NW)
今度は反対を向いて反対に押してみましょう
じわっと押しながら、
……んっ?痛くない……
痛みが軽くなりましたか?
全然痛くないです!
続けて繰り返してみます。
体操をしているあいだは全く症状が無いようです。
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(このお話は続きも含め、イラストや解説付き電子書籍でご覧いただけます)
このお話は電子書籍の自著「マッケンジー法・症例ノート・#29」でご紹介しております。
ご意見の多かった、「動き方がピンとこない」とか「専門用語がわかりにくい」などといったことに配慮し、動き方をわかりやすくイラストにして配置し、専門用語についても、可能な限りそのページ内の欄外に配置してページをあちこち探さなくても読み進められるようしています。
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